重要な働きをする毛包と幹細胞とは?

ヘアサイクル

脱毛症は、毛包が異物と捉えられリンパ球に攻撃されることで起こります。発毛には欠かせない毛包の働きとはどんなものなのでしょうか。毛は一定のサイクルで成長しています。

 

毛母細胞が分裂して髪が伸びる成長期が4〜6年続き、その後成長が止まる数週間の移行期があります。最後に数ヶ月の休止期がきて1サイクルです。休止期の終わりに毛は抜け落ちて新しい毛が毛包の中で育ちはじめ、再びサイクルが始まります。

 

円形脱毛症は、成長期の途中で髪が抜けてしまうものです。男性型脱毛症は、成長期が数ヶ月〜1年と短くなり、毛包が大きくなる前に休止期に移行してしまい抜けるものです。新しい毛が育つ場所である毛包とは、毛根を包んでいる筒状のもので、下部には毛母細胞、毛乳頭があります。

 

毛包の周囲には毛細血管が張り巡らされており、毛乳頭へ栄養や酸素を受け渡すという役割を持っています。毛乳頭では、毛母細胞が栄養や酸素を受け取り、細胞分裂しどんどん上へ押しあがって毛髪として外に出てくるのです。

 

つまり毛母細胞が角化して硬くなったものが毛髪です。毛包は胎児のときに形成され、一生その数は変わりません。生まれる前から髪の毛の数は決まっているのです。また、毛をつくる構造の大部分は毛包幹細胞から作られることがわかっています。

 

毛包幹細胞は毛母細胞のある場所と考えられていましたが、もっと上にあることが明らかになっています。円形脱毛症では、毛母細胞や毛乳頭はダメージを受けても毛包幹細胞は生きています。ですから、治療がうまくいけば円形脱毛症の完治も不可能ではないのですね。

健康な髪を生産できない毛根が円形脱毛症をひどくする

円形脱毛症は頭皮の中の毛根が攻撃されて、健康な頭髪を生産できなくなることから生じます。畑が破壊されれば野菜は育たない。食品工場が汚染されれば食料品を生産できない。こうした状況と同じです。

 

毛根が攻撃された時にダメージを受けたのか、髪の毛の根元だけが細くなっている毛髪が発見されることがあります。脱毛症で悩む人に特徴的な毛髪といわれています。感嘆符「!」に似ていることから、感嘆符毛と呼ばれています。

 

毛根は頭皮の内部にあるためそのものを観察することが難しいのですが、そこで生産された頭髪の状態をみれば、毛根の状態を察知することができるのです。

 

また血流が阻害されることによって毛根での頭髪の生産力が弱くなってしまうのが円形脱毛症の原因でもある、といわれています。これは、血液で運ばれてくる栄養素を毛根が受け取れないため生産できないのです。食品工場がいい状態でも周囲の道路網が寸断されて原料の仕入れができなくなれば、食品を生産できないのと同じです。

 

このように円形脱毛症の悪化も、またそこからの回復もひとえに毛根にかかっているといっていいくらい、これは重要な器官です。人間は見た目を重要視しがちですが、その見た目も実は見えないところにかかっているのです。

 

頭髪を元気にするには頭皮内の血流や栄養素、毛穴の機能などを大切にすることが必要になります。ただ見た目だけを整えておけばいいのではない、ということが学べそうですね。

びまん性脱毛症病院